猫が教えてくれた ほんとうに大切なこと。

自分への癒やしや、大切な人へのプレゼントに。毎日をしあわせに生きるための猫からの贈り物をお届けします。
猫のユニークでかわいい表情と、大切なことばが詰まった一冊です。

猫は可愛いだけの存在ではありません。私たちに、自分自身の意思を尊重し、冒険心や好奇心を持って行動することの楽しさや大切さを身を持って教えてくれます。
そして、そうすることで自分自身、そしてまわりの人をもしあわせにすることができると気づかせてくれます。

誰かの価値観やルールに縛られないで、自分の心に従って行動する猫からは、毎日をより心地よくエキサイティングにするヒントがたくさん得られます。

「何をするにも釈明なんてしなくていい。」
「人と違うところこそ、「あなたらしい」ところ。」
「勇敢になればなるほど、世界は広くなる。」
「自分の目でまっすぐに見る。見たことを信じる。」
「なりふり構わずやってみよう! 」
「好奇心を持とう。答えよりもたくさん疑問を持とう。」




12年前、娘のアレックスが見つけた「里親募集」の新聞広告によって私たちは出会った。
猛吹雪の中、私たちがその家についたとき、残っていた子猫は一匹だけ。
その子は青い目をしていて、ふわふわの毛はなめらかで柔らかいグレー。
耳や足、そしてしっぽの先は少し濃くなっていた。私たちは彼女をフィービーと名付けた。
――
フィービーは、「典型的な猫」と呼ぶべきものだ。
彼女は、真夜中に家の中を疾走し、朝食の時間にはテーブルの下でみんなのつま先に噛みつき、私が執筆しようと腰を下ろす直前にパソコンのキーボードの上で眠り始める。
彼女はまた、ミステリアスであることを楽しんでいた。
マタタビや猫用ベッドに退屈し、高価なネズミのおもちゃを露骨に軽蔑している一方で、私が足の指を広げるのに使っているペディキュアパッドで一時間遊び倒す。
フィービーが我が家に与える影響は多大だ。
目を閉じて横になると、それがどこであろうと、空間を平穏で満たしてしまう。
彼女がいるだけで心地いい。フィービーは家に活力を与え、子どもたちが帰省するきっかけにもなっている。
彼女は自らの大切さを十分に理解している。自分が必要とされていることも、深く愛されていることも知っている。
私たちはそんな彼女とこれからの12年も一緒にいられることを心から願っている。
(「はじめに」より)

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