≪第163回 直木賞受賞作≫少年と犬【馳星周】

第163回 直木賞受賞作

傷つき、悩み、惑う人びとに寄り添っていたのは、一匹の犬だった――。


2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母とその母を介護する姉の生活を支えようと、犯罪まがいの仕事をしていた。

ある日和正は、コンビニで、ガリガリに痩せた野良犬を拾う。
多聞という名らしいその犬は賢く、和正はすぐに魅了された。
その直後、和正はさらにギャラのいい窃盗団の運転手役の仕事を依頼され、金のために引き受けることに。

そして多聞を同行させると仕事はうまくいき、多聞は和正の「守り神」になった。

だが、多聞はいつもなぜか南の方角に顔を向けていた。多聞は何を求め、どこに行こうとしているのか……

犬を愛するすべての人に捧げる感涙作!


0 件のコメント:

コメントを投稿

 【芥川賞・直木賞 受賞作】